2024年4月、企業の脱炭素化と付加価値向上を両立する設備導入をさらに後押しするため、「カーボンニュートラル投資促進税制」が拡充されました。

近年、サプライチェーン全体でカーボンニュートラル実現を目指す企業が増えており、特に中小企業は取引先からの協力要請が倍増しています。このような動向を受け、カーボンニュートラルに取り組む中小企業が増加していますが、「対応コストが高い」「現有設備では対応が難しい」といった課題も浮上しています。

こうした課題に対応するため、この税制は2021年に導入されました。特定の条件を満たす企業は、脱炭素化と付加価値向上を図る設備導入の際、税額控除や特別償却の優遇を受けることができます。企業は「炭素生産性」を向上させる計画を策定し申請する必要があり、「炭素生産性」は「付加価値額」を「エネルギー起源の二酸化炭素排出量」で割った値として計算されます。中小企業では、この数値を10%以上向上させることが求められます。

今回の改正では、カーボンニュートラルに取り組む中で課題を感じる中小企業が近年増加傾向にある事から、中小企業向け控除率が一部で10%から14%に引き上げられ、適用期間も3年から5年に延長され、制度が一層充実しました。これにより、コスト面に課題を感じる中小企業や大型の設備投資を検討する中小企業にとっても、実行可能性が高まります。

この税制は、カーボンニュートラルを目指す中小企業の具体的な行動を支える強力な手段です。排出削減を進めたいと考えている企業の皆様は、持続可能性と企業価値向上に向け、この機会をぜひ活用してください。

当社では、補助金申請から採択後の支援まで、丁寧にサポートいたします。また、脱炭素経営を導入した後、SBT認定取得に向けた支援も行っています。脱炭素にご関心のある企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

また本記事の内容の詳細な情報については、経済産業省資源エネルギー庁の公式ホームページをご確認いただくか、弊社にご相談ください。

【経済産業省資源エネルギー庁ホームページ】

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/carbon_neutral_zeisei_01.html

参考資料

【中小企業が脱炭素化を進めるメリット】
https://www.co2-hikaku.com/column/788/

【中小企業が脱炭素を進める上での課題と解決策】
https://www.co2-hikaku.com/column/775/

【中小企業が脱炭素化を進める４つのステップ】
https://www.co2-hikaku.com/column/800/

【自治体による中小企業の脱炭素経営支援策をご紹介します！】
https://www.co2-hikaku.com/column/1585/

【製造業の脱炭素経営に向けた取組みをご紹介します！】
https://www.co2-hikaku.com/column/1622/

【中小企業がSBT（Science Based Targets）を取得するメリット】
https://www.co2-hikaku.com/column/473/

【省エネ大賞受賞！中小企業の設備電力を可視化する「エニマス」を使ってみた。】
https://www.co2-hikaku.com/column/1647/