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脱炭素ニュースコラム

2024.08.13

事業化へ動き出したCCS技術とCCS事業法

2024年5月、CO2を削減する取り組みの1つである、CCS技術の事業化に関する法律「CCS事業法」が制定されました。

CCSとはCarbon dioxide Capture and Storageの略称であり、CO2を集め他の気体から分離し地中に貯留する技術です。海外では2000年代後半から事業化に向けた取り組みが進められ、各国で事業法が整備されました。日本でも2050年のカーボンニュートラル実現のために、2030年までの事業開始を目指し北海道・苫小牧にて実証試験が行われてきました。

2024年5月に成立した「CCS事業法」は、CCSの安全で適正な運用を目指し、権利や責任を明確にするために制定された法律です。CO2の貯留事業は経済産業大臣(海域の場合は環境大臣)による許可制と定めています。一方、CO2の導管輸送事業は届出制であり、民間企業側から経済産業大臣に届出をするものと定めています。

CCSの事業化には、大容量のCO2を長距離輸送する技術が必要になると考えられています。そのための手段として、CO2を液化して船で運ぶ方法が考案されました。今後は、2026年度までに世界初となる低温・低圧状態での安定した液化CO2輸送技術を確立することが目標とされています。そのため、液化CO2実証船による苫小牧から舞鶴間約1000㎞の長距離輸送実験が2024年10月より開始される予定です。CCSの詳細は下記の経済産業省のリンクからご覧ください。

【参考リンク】

経済産業省「日本でも事業化へ動き出した『CCS』技術(前編)」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ccs_law_01.html

経済産業省「日本でも事業化へ動き出した『CCS』技術(後編)」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ccs_law_02.html

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